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盲点。

人間誰しもが陥ることなんですが、自分の居る場所の常識やヒエラルキーなんかがすべてだと勘違いしてしまうことが良くあります。

また、過去のこうであろう、なんて思い込みが(間違っていたり、今は変わっているかもしれないのに)そのまま、自分の常識になって物事を決めつけてしまったりすることも。

物事には色々な側面があり、人それぞれ違う面から見ていたりするので、絶対的な常識も絶対的なヒエラルキーも無いんですよね。

 

目の前にあるのに気づかない「盲点」てありますよね。

これって、思い込みなんかで物事を決めつけて、自分で勝手に常識を作ってしまっているからなんだと思います。

例えば、「日本一週」「お遍路さん」をやっている人に悪い人はいない。

この思い込みで、大阪の脱走犯は、はるか遠く山口県まで逃げることが出来てしまったのではないでしょうか。

まさかこんな所に・・・。警察官ですら、気づかなかったのですから。

ま、これは悪い例ですが。

「盲点」って、指摘されて気づくもの。

だから、怖いなと思うのです。

 

私たちも、長年、不動産や建築、といった場所で仕事をしています。

そうすると、どうしてもその中での常識が一般的で当たり前、という感覚に陥ってしまいます。

良かれと思っても、(常識的にわかっているだろうからと思って)一言足りなかったため、

それが善ではなく悪になってしまうこともあります。

プランにしても、これはこう!と思い込むと、神戸のような小さな土地では、難しいことも多々あります。

色々なパターンを考えて、住む人の立場から考えて、いろんな視点から物事を見ると、

優先順位がついて、プランがまとまったりすることもあります。

 

これね。かの有名な「ひふみんアイ」も同じなんですね。

盤面反転とも言い、相手方の盤面から見ると、違った景色が見え、妙手が浮かんだりすることから将棋棋士が行う手です。

固定観念に囚われて、同じ方向からしか見なかったら、最善の答えは導き出せません。

 

だから、いろんな視点から物事を見るようにしたいと、日々心に留めています。

 

なんか、真面目な話から始まりましたが、

違った視点から見るために、日本人としての本来の感性を学んでみよう!

ということで、日本の古来の建造物を観て、感じる研修(笑)と称して「桂離宮」へ行ってきました。

ブルーノタウトが絶賛し、設計や建築に携わるものとしては一度は観ておきたいこの場所。

実は、実家から車で15分ほどの近さにあるにも関わらず、行ったことの無かった私。

これも一つの「盲点」ですよね。

 

と、ここまで書いてきましたが、長くなりそうなので、本題はまた次回(笑)。

ちなみに上の写真。

桂離宮の中に入って最初に見える橋です。

よ~く、見てください。

何か不思議でないですか?

 

そうです。橋が道に対して真っ直ぐではなく、少し斜めに架けられています。

わざと斜めに架けることで、奥行きを持たせ、立体感を造っているんだそうです。

ガイドさんに言われるまで気づかなかった・・・

道と橋は真っ直ぐ繋がっていると思う。

まさに、「盲点」。