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神戸で狭小地に家を造る

アイクラーは、狭く小さい「狭小地」と呼ばれる土地に「コンパクトデザインハウス」を造っています。
また、狭小地をメインに取得して住宅を建て分譲する灘商会という事業会社の住宅ブランドでもあります。

なぜ、あえて狭小地をメインに扱うのか、ということを神戸の住宅事情を踏まえてまとめてみました。

1.神戸の狭小住宅事情(なぜ、狭小地が増えたのか)

神戸で土地をさがすと狭小地が非常に多いことに気づきます。
考えられる理由をいくつかあげてみました。

1-1.マンション用地になってしまったから

神戸は山と海に囲まれた自然豊かな地です。
その分、傾斜が多く、住宅地に適した土地はわずかな部分しかありません。
上に積み上げるマンションは、土地の少ない神戸の地に合ったこともあり、中央区・灘区・東灘区などの便利なエリアはマンションが建設されることが多いです。
大きなまとまった土地はマンションとなってしまったこともあり、戸建て用地が出たとしても、マンションには合わなかった狭小地がほとんどです。

1-2.価格高騰

その人気から需要が高く、供給金額は高騰します。
アイクラーのある灘区でいえば、坪単価が150万円を超える土地も多く、単純に30坪の土地を買おうとしても、土地だけで4500万円になります。
これに家を建てるとなると予算は…あまり現実的でない数字がはじき出されますよね。
そのため、お屋敷の跡地などで大きな土地が売りに出たとしても、不動産事業者により小さく何分割かされ、手ごろな価格にした上で販売されます。

1-3.最低敷地面積の規制が緩い

最低敷地面積とは、「これ以上小さな土地に分割してはなりませんよ!」という規制のことです。
上述であったような、お屋敷を取り壊して細かく分譲することで、街並みを変えてしまうのを防ぐ狙いがあります。
各地方自治体の地区計画などで制定されるもので、条例などになります。(その他に、地区協定などで規制されるものもあります)
近隣の自治体でいうと、
・芦屋市「住みよいまちづくり条例」(中高層住居専用地域で110㎡~)
・西宮市「開発事業等におけるまちづくりに関する条例」(中高層住居専用地域で90㎡~)
といった条例があります。
一方神戸市では、「住環境等をまもりそだてる条例」により第一種低層住居専用地域及び第二種低層住居専用地域のうち、「建ぺい率40%・容積率80%」と定められている地域についてのみ、
最低敷地面積が100㎡と定められているだけです。(その他の地区計画、まちづくり協定などで規制されるものはありますので、ご注意ください!)

こんな訳で、神戸では狭小地が日々誕生しているのです。

2.狭小住宅とは

はっきりとした定義はありませんが、アイクラーでは建坪10坪前後からの家を狭小住宅としています。
もちろん、今まで建築設計した住宅の中にはもっと小さい、建坪8坪程度、延床20坪ほどの家もあります。
用途地域やその他規制が土地により異なりますので、この面積だから絶対というものではありません。
すべての希望が十分に入らずに、優先順位をつけて細かな工夫を積み重ねる必要があるものを狭小住宅と呼んでもいいのかもしれません。

3.狭小住宅を建てる

では、神戸には狭小地が多いことがわかりましたが、次に実際建てるにはどんな方法があるのでしょうか。

3-1.ハウスメーカーに依頼する

一番最初に思い浮かぶ方法ですよね。
でも実はこの方法、狭小住宅を建てるにはあまり向いていません。
というのも、多くのハウスメーカーはある一定の規格に基づいた家を建てていきます。
そのため、狭小住宅のような小さなサイズは規格外となってしまい、対応していないことがあるからです。
間口が狭かったり、変形地といった特殊な形状の場合は特に対応できない場合が多いです。

3-2.設計事務所に依頼する

建築雑誌なんかを読むと思い浮かぶのは、こちらでしょうか。
鉄骨造やRC造といった構造や特殊な工法を使ったダイナミックな間取りを造ることもできます。
狭小住宅として向いている方法だと思います。
しかし、こういった工法は費用がかかります。
建物に予算が出せるのであれば問題は全くありませんが、限られた予算の中で狭小住宅を選んだのであれば、もっと広い土地が買えたのに…と本末転倒になってしまいますね。

3-3.建売住宅を買う

狭小住宅は、一般的な建売住宅と違い、優先順位をつけた間取りとなります。部屋数なのか、広さなのか…。
そういった優先順位のポイントが自分たちの生活にあったものであれば、建売住宅は、出来上がったものを自分の目で見て、納得して買うことが出来るという面でメリットがあります。

また、費用もはっきりしているので予算オーバーになってしまったりすることもありません。
ただ、せっかく一生で何回もない大きな買い物で、普通の建売を買うというのも少し物足りないかもしれません。

3-4.手前ミソですが。。。アイクラーで「コンパクトデザインハウス」を建てる
(分譲住宅の「コンパクトデザインハウス」を買う)

神戸で住宅を建てる中で、15坪を切る多くの小さな土地に出会いました。
普通にプランニングするだけでは、ただの小さな家になってしまいますが、アイクラーの「コンパクトデザインハウス」はそこに様々な工夫を入れることで小さくても暮らしやすい家を造っています。
特別な工法は使いません。「木造在来工法」で家をご提案します。
ご要望をお伺いした上で、ものすごく変わった今のあなただけの家ではなく、ある程度ベーシックな間取りをご提案します。
なぜベーシックなのか。
家族・生活のカタチは変わっていきます。
今、ベストな家を造っても10年後に使いやすいかはわかりません。
もしかしたら、売ることになるかもしれません。
そんな時に、ベーシックな間取りはいい意味で「何とでもなります」。
ですから、我々は変わった間取りではなく、ベーシックな間取りをご提案しているのです。

そして、そこにほんの少しデザインというスパイスを加えて、アイクラーのコンパクトデザインハウスは建売住宅とは違った「あなたらしい」家を造ることができます。

4.まとめ

予算と土地の広さと便利さと。
総合的に考えた時、神戸では「狭小地」という選択肢を決して外せないのだと私たちは思い、そこに「コンパクトデザインハウス」をご提案することにしました。

 

アイクラーの「コンパクトデザインハウス」については、またお話しますね。